敏感肌のケアについて



敏感肌は通常の肌とは状態が異なり、敏感であればあるほど、使用できる製品が限られます。また、肌をしっかり保護し、十分に保湿するために、日々の適したお手入れが大切です。厳選された天然成分と革新的なグリーンテクノロジーが敏感なお肌を守ります。



バリア機能を向上させる

敏感肌またはアトピー肌の人は、バリア機能が不完全な状態にあります(参考:敏感肌)。細胞同士をつなぐと共に水分を保持する役目をする細胞間脂質のセラミドや脂肪酸が不足してしまい、本来備わっているバリア機能が低下し、外的要因から肌を守れなくなってしまいます。その結果、汚染物質やアレルゲンが肌に侵入し、赤み、刺激、炎症が起こり、深刻な乾燥を引き起こします。
必須脂肪酸が豊富に含まれる植物オイル、また、不けん化物を豊富に含む植物性バターは、皮膚の機能を適切に働かせるための重要な要素を肌にもたらし、バリア機能を回復させることができます。
例えば、チアシードオイルやラズベリーオイルは、リノール酸およびリノレン酸などの多価不飽和脂肪酸(AGPI)が非常に多く含まれています(全体の80%)。これらの脂肪酸は抗炎症作用を持ち、肌の乾燥を防いでくれます。
さらに、リノール酸はセラミドを合成するため、バリア機能にとって必要な脂肪酸と言えます。不けん化物を豊富に含むココナッツとシアバターは、肌に栄養を与え、炎症を抑えるだけでなく、肌のトーンも改善します。


保湿と鎮静

必須脂肪酸によって肌に潤いを与える植物オイルと植物性バターに加え、その他の有効成分も肌の保湿に役立ちます。
例えば、肌の刺激を和らげるにはアロエベラの樹液が適しており、保湿や鎮静、炎症を緩和させる効果があります。
皮膚に存在するポリサッカライド(多糖)は、皮膚の状態を改善し、表面上に皮脂膜を形成することによって、肌の水分が失われることを防ぎます。敏感肌のバリア機能を再構築することにより、水分をより保ちやすくなり、炎症の少ない健やかな肌へと改善することができます。
ラベンダーもまた、敏感肌にとって効果的な特性を多く持っています。モノテルペン、セスキテルペンを含んでいるため、防腐性、抗炎症性に優れ、肌を鎮静させ、良い状態へと改善することが出来ます。ラベンダーは火傷や日焼けの治療にも効果的です。さらに、乾燥したアトピー肌のかゆみを落ち着かせる効果もあります。



常在菌(マイクロバイオーム)を強化する

健康な肌には、様々な種類のマイクロバイオームがバランスよく存在していますが、一方、敏感肌はマイクロバイオームのバランスが崩れている状態です。(参考:敏感肌
マイクロバイオームを良好な状態にするために最初に必要なことは、健康な成人の皮膚のpH(pH 4〜5)にできるだけ近づけることです。
その後、バリア機能を回復させることで、マイクロバイオームが肌に留まり、うまく増殖する環境をつくることができます。さらに、マイクロバイオームに栄養を与え、多様性を生むことが大切です。多糖などのプレバイオティクスの機能は、肌の不調を引き起こす病原性菌の増殖を抑制し、マイクロバイオームの発生を促進することが出来ます。
マイクロバイオームに栄養を与えることで、マイクロバイオームが増殖し、多様性が増し、また、病原性菌が私たちの皮膚に定着することを妨いでくれます。



セルフディフェンスの方法

保存料を含まず、セルフディフェンスを行うために特別に処方された製品でケアすることが、敏感で弱った肌のマイクロバイオームを守ることに有効です。
バランシングシリーズは、保存料を一切使用することなく、保存効果を高める独自のフォーミュラを採用しています。



敏感肌のお手入れ方法

• 過度な抗菌・除菌を行わない。
• 熱いお湯を避け、肌をこすらずに洗う。
• 油分を取りすぎないために、刺激の強い界面活性剤が入った製品を使用しない。
• 赤みやかゆみなどの炎症の原因となるため、肌に付着したアレルゲンやホコリ、汗を就寝前に刺激の弱い界面活性剤の製品で洗い流す。
• 肌が敏感になっているときは、なるべく保存料の入っていない化粧品を使用する。
• 紫外線から肌を守り、夏でも保湿を忘れない様に心がける。
• 生のフルーツや野菜を食べる機会を増やし、砂糖や塩、油を多く含んだ加工食品の摂取を控えるなど、正しい食生活を送る。
• 精神的なストレスは肌の調子を悪くする要因でもあるので、自分のための時間を作り、リラックスする。







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バランスのラインナップ






1. Farage, M. A., Perceptions of sensitive skin: changes in perceived severity and associations with environmental causes. Contact Dermatitis 2008, 59, (4), 226-232.
2. Farage, M. A.; Maibach, H. I., Sensitive skin: closing in on a physiological cause. Contact Dermatitis 2010, 62, (3), 137-149.
3. Lalitha, C.; Prasada Rao, P. V. V., Impact of superficial blends on skin microbiota. International Journal of Current Pharmaceutical Research 2013, 5, (3), 61-65.
5. Takei, K.; Denda, S.; Kumamoto, J.; Denda, M., Low environmental humidity induces synthesis and release of cortisol in an epidermal organotypic culture system. Experimental Dermatology 2013, 22, (10), 662-664.
6. Ziboh, V. A.; Miller, C. C.; Cho, Y., Metabolism of polyunsaturated fatty acids by skin epidermal enzymes: generation of antiinflammatory and antiproliferative metabolites. The American Journal of Clinical Nutrition 2000, 71, (1), 361s-366s.